朝、目が覚めて

朝、目が覚めると、昨日と変わらない自分の部屋の様子が見える。今日も目が見える。かすかな音が聞こえる、呼吸をしている、声が出せる、手足が動く。それらを確認し、ベッドから抜け出す。立ち上がることが出来る。そんなひとつひとつが私の中では奇蹟の様に感じる。見えない人にとっては『見える』ことが、聞こえない人にとっては『聞こえる』ことが、声が出せない人にとっては『声が出る』ことが、歩けない人にとっては『歩ける』ことが、どれだけ大きなことか。ありがたくて、嬉しくて、私の1日はいつも、そこから始まる。