みじめなバレンタインデー

日本は女性から男性にプレゼントを贈ったり、告白(?)したりするのがバレンタインだが、こちらでは特に女性からという決まりはない。もらえるかもしれない立場になってみて初めて男性の気持ちがちょっとだけわかった気がする。会社ではそういう習慣がないので、もちろん誰一人もらったりあげたりはしていなかった。それでも１日が終わって当たり前なのだが１個ももらえないとちょっと寂しい。どこかの誰かか花束でも贈ってくれたら…などとあり得ない想像をする。帰りは１日降り続いた雨がさらに強まり土砂降り状態。地下鉄に忘れて以来、折り畳みの傘もなし。会社の前のバス停は棒が立っているだけで待合いの小屋(?)がない。でも会社の前の軒下で待っていてはバスが見えてから走っても間に合わない。仕方なく近くの木の下まで走り、そこでバスを待った。木といってもこの時期なので葉が落ちていないのは針葉樹。ボタボタ容赦なく雨がかかる。こんな日に限っていつも来ているフード付きで表地が防水加工されているナイロンのウインタージャケットではなく、普通のウールのコートを着ていた。ふとコートを見ると、４番目のボタンがなくなっている。ほどなくバスに乗り、地下鉄に乗り継いで最寄り駅へ。ここから小学校まで少し距離があるのでバスに乗ろうと待ったがお迎えの時間が迫っていたのにバスが来ないので、諦めて歩いた。全くみじめなバレンタインデーだったが、最後に娘が"I love you. Mom!"と書いたピンクのハートの手作りカードをくれた。今年はこれでよしとしよう。