*日本の自殺者数増加について

LINCに来ているアルゼンチンの女性に「日本って自殺が多いんだってね。どうしてだと思う？」と言われた。自殺者が年々増えていて多いのは知っていたが、先進国の中でトップだったなんて！たしかに去年は３万４４２７人が自殺で命を絶っているというし、６年連続で年３万人以上の自殺者が出ているそうだ。中国では毎年２５万人以上の自殺者があると聞いたことがあるが、人口比率で見ると日本の自殺者の方がさらに多いことになる。緊迫した情勢不安や戦火の中で暮らしているわけでもないのに、これはかなり異常ではないか。個人によって理由はみな違うだろうし、ここで自殺の是非を云々する気はないが、日本を脱出してきた立場で色々と思うところはある。念の為、前置きすると、よく、１度位は誰でも死にたいと思ったことがあるでしょうと言うが、私自身は自殺を考えたことは一度もないし、今後も自殺という手段はありえない。それでも思うのは、日本では「こうあるべき」という概念が非常に強く、少しでもそこから外れた人には落伍者とか非常識のレッテルを貼り、村八分にしてしまう雰囲気がある。個人的には気ままに生きてきたと思うし、他人にどう言われ様が、自分が正しいこと（法を犯したりせず、やるべき段取りをきちんと踏む）をしていれば人の噂や陰口は言いたい人には言わせておけばよいというスタンスだが、ターゲットが動じないのを見ると今度は親の顔が見たいとか、どんな育ち方をしたんだとか言う方向に話しが発展していくことがあるので、始末が悪い。所詮人間はみな少しづつ違っている。ソフトウエアをコピーした様に全く同じ価値観の人間なんていないのだ。もっと社会が個人の多様性を受け入れる様になれば、目先のことで思いつめる場面も減るだろう。もうひとつは「楽しいことがないから。」と言うのも聞くことがあるが、そういう考えを持ってしまう人が少数ではなく出てくる社会であること自体が既におかしい。理由は書く気にもなれない。